色とデザインがブランディングを表現
総合人材サービス会社の事務所兼作業場の倉庫です。
1階の作業場は、障がい者の方が働ける場所になっていて、毎日多くの方々が作業しています。事務所は建物の2階にあります。
外観が倉庫そのもので、1階の作業場脇に、2階の事務所への階段があります。
2階のフロアに入ると、パーテーションが並んでいて、殺風景な雰囲気を醸し出しています。
今回の依頼は、入口への誘導と2階フロアのパーテーションをデザインして、雰囲気を明るくしたいというものでした。同社は外資系の会社なため、ポップで洗練されたデザインの要望がありました。
階段入口の誘導サインは、「外からのお客様に対する誘導」、2階フロアのイメージ変更は、外からのお客様に対する印象アップと同時に、この倉庫で働くスタッフたちへの社内ブランディングの意味も含んでいます。お客様もスタッフも、ほっとするようなデザインにしたいという目的があります。
ブランディングの一貫としてのサインデザインでわかりやすいのが、色を使った演出です。
お客様、スタッフ双方に対して会社のイメージを浸透させるということを考え、「清涼感」「躍動感」「キッチュ感」を出すカラーリングとデザインを考えました。
階段脇に設置する誘導サイン、2階フロアのパーテーションへのデザイン、壁に設置する社名ロゴ、すべて統一したカラーリング、グリーンを基調にした色にしたのです。
デザインそのものを複雑なものにしないで、太さの異なる線で全体をレイアウト。そのことで、イメージとして「森の中」「草原」「清流」感を出すことができました。
複数のサインを設置する場合、統一感のあるカラーリングとデザインが必要です。
プロス様の場合、社外からやってくるお客様だけではなく、社内で働くスタッフや作業する障がい者の方々に対する社内ブランディングの意図があったため、デザインそのものをシンプルにしながら、カラーリングと複数の直線で「清涼感」「躍動感」「キッチュ感」を出すことにしたのです。
社内の雰囲気は、カラーリングとデザインで変わるという報告が、色彩心理学の分野でなされています。今回の案件は、その実例となっています。